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ECサイトやネットショップも売買できる?
「サイト売買サービス」では通常のWebサイトのほか、EC(通販)サイトやネットショップも売買することができます。
ただ、何でも売買できるのではなく、中にはサービスの規約自体で譲渡が禁じられていることもあります。
また、ECサイトは取り扱っている内容ゆえにWebサイトよりも売却価格の幅が広くなっています。
それでも、まとまった売却益が得られる・運営の手間が省けるといったメリットはあるので、無理に運営を続けるくらいなら、手放してしまった方が得でしょう。
本記事ではECサイト・ネットショップを売却するにあたって、売却のコツやどのようなものならば売れるのかなどを解説していきます。
ECサイト・ネットショップ売却の相場
Webメディアの売却相場は運営利益の「24ヶ月から36ヶ月分」とされていますが、ECサイトの場合は「12ヶ月から36ヶ月分」が相場とされています。
このように金額の幅が生まれる理由としては、取り扱い商品のジャンルや流行、ブランドを確立できているかどうかなどが要因となっています。
長期的に利益が安定している・競合が少ないジャンルなどで十分な利益を出せているサイトなどは高値で、短期的に爆発的な利益を出したサイト・流行り廃れの大きいジャンルを扱うサイトなどは、後々利益が減っていく可能性が高いため、安値になる傾向があります。
また、自作したECサイトの場合は顧客情報などを集めやすく、市場調査がしやすいというメリットもあるために高めの値段が付けられることがありますが、ショッピングモールやネットショップのアカウントの場合はサービス利用に伴う手数料が抜かれたり、広告が表示されたりというデメリットがあるため、低い売却値段になることが多いです。
ECサイト・ネットショップを売却するコツ
同じECサイトやネットショップでも売りやすいもの・売りにくいものに違いがあります。
例えば、サイト配下にコンテンツを用意してSEO対策を取っていたり、安く仕入れることができたりと、付加価値のあるサイトの方が売れやすいと考えられます。
また、取り扱っている商品によっても違いがあるため、これからECサイトを運営して売却することを考えると、コツを踏まえたうえで進めていくようにしましょう。
流入経路が多く、利益が上げやすいサイト構造
ただ商品を売るだけではなく、商品比較や解説コンテンツなどがあるECサイトは通常よりも流入経路が多くなります。
このような構造をしているECサイトは利益が上げやすいと判断され、高値で売れたり、成約されやすくなったりする可能性が高いです。
他にも、TwitterやInstagramなどのSNSで活動的なフォロワーが多く、そこからの流入が多くある場合はアカウントも併せて譲渡することで値段を高く設定することができます。
SEO対策をコンテンツの面でも取っている・SNSなど多方面に渡って流入経路を持っているというサイトは高い評価が得られることから、売却には有利となります。
ただし、ただコンテンツを設置している・水増ししたアカウントであるといった、利益に影響がないと判断される場合は逆に売却しにくくなってしまうため、注意しておきましょう。
独自の強みを持っている
より安く卸してくれる業者やメーカーとの直取引、海外からの仕入れルートなど、独自の仕入れ先があるECサイトも人気があります。
安く仕入れられるほど、競合他社との価格競争にも勝ちやすくなり、また定価で販売しても利益を上げられるため、特別な仕入れルートを持っていることは買い手から見れば、さらなるメリットになります。
また、ブランドイメージが確立している・競合が少ないジャンルで安定した利益を出しているというのも強みとしてアピールできるポイントです。
しかし、季節によって売上の変動が大きいジャンルの場合はその限りではありません。
一時的に高い利益を出せる期間があっても、平均すればそこまでではないと、通常の相場通りになってしまうことも考えられます。
ただ、独自の強みがあるサイトは基本的に売りやすくなるため、商品を売るだけに留まらず、さまざまな準備をしておくのも良いでしょう。
良いタイミングを見計らう
ECサイトやネットショップは「利益が落ちてきたから手放す」のではなく、「好調なときに売り出す」のが良いです。
年間通してある程度高い水準で安定した利益が出ているサイトや、右肩上がりで利益が伸びているサイトの方が、買い手には良い印象を与えます。
そのため、市場の動向やトレンドに関する情報収集は欠かさないようにしましょう。
また、運営歴を長くするというのもポイントのひとつです。
一時的に好調となっているサイトよりかは、長い間運営してきたうえで、安定した利益を出していると判断されると、それだけで売りやすくなるでしょう。
サイトを売却するタイミングによって、売りやすさにも影響があるため、なるべく長く続けられて外部要因の受けづらいジャンルの通販サイトを運営することを心がけてください。
ECサイト・ネットショップ売却時の注意点
最後にECサイトやネットショップの売却時に関する注意点について、解説していきます。
WordPressやEC-CUBEなどのCMSを使った・もしくはオリジナルで制作した自作サイトの場合は、通常のWebサイトと同様に、ログイン情報やサーバーの移行手続きなどが発生するのみで、特別な注意点はありません。
ただし、Shopfyなどのプラットフォームを使用している場合や楽天市場などショッピングモールのアカウントを売却したいと考えているのであれば、注意が必要な箇所があります。
ShopifyやBASEなどのプラットフォーム利用時
Shopify(ショップファイ)やBASE(ベイス)など、登録してサービス内に自分のショップを持つことができるような初心者向けのクラウドプラットフォームも売却することは可能です。
このとき、プラットフォームに登録したアカウントを譲渡する形となるのですが、中にはサービス運営への事前承認を取る必要がある場合があります。
例えば、BASEは売り主からカスタマーセンターに譲渡したい旨を連絡し、契約後にその写しを提出する必要があります。
Shopifyの場合は事前承認はないものの、一旦買い手に売却対象となるストアへ参加してもらって、その後管理者権限を渡すといった手順が必要となります。
そのほか、独自ドメインを使用していた場合はドメインの移管作業も必要です。
手順としてはそこまで難しくないものの、色々と移行作業が必要となるため、スムーズな取引となるように手順を確認しておくことをおすすめします。
Amazonセラーや楽天などのショッピングモール利用時
「Yahooショッピング」や「楽天市場」、「Amazon」などで運営していたアカウントを売却したいと考えた際、そのサービスにおける規約で他者への譲渡が禁じられている場合があります。
Amazonセラーアカウントの譲渡は規約に譲渡可能と記載されているので問題はありませんが、Yahooや楽天においては禁止である旨がしっかりと明記されています。
このようにショッピングモール系のアカウントはサービスによって譲渡可否が分かれているので、売却を検討する前には規約をあらかじめチェックするようにしてください。
なお、譲渡は不可能であるものの、在庫などを引き取り、買い手側で出店しなおすという方法は可能です。
どうしても規約で禁じられているサービスのアカウントを譲渡したいのであれば、その旨を買い手と交渉してみても良いかもしれません。
また、運営実態の無いアカウントのみを売却することは、サイト売買プラットフォームの方で禁じられているパターンもあります。
あくまで事業を譲渡する体となりますので、きちんとした運営と売上、利益のある状態にしておきましょう。
ECサイトも売却できるおすすめのサイト売買プラットフォーム
サイト売買プラットフォームではECサイトも掲載されていることが多いです。
ただ、Webメディアに比べると数も少なく、キーワード検索だと引っかからない可能性もあります。
そのため、「ショッピング」などのジャンルで絞り込める・種別の設定ができることを条件にサービスを選ぶと、「ラッコM&A」「サイト売買Z」「Sitestock」の3つが挙げられます。
それぞれECサイトやネットショップ、販売アカウント系で絞り込む機能があるため、買い手の目にもつきやすくなると考えられます。
その中で「ラッコM&A」は売却手数料が完全無料となっていますので、まず掲載するならこちらのサービスから始めることをおすすめします。
売却手数料 | 購入手数料 | 取り扱い |
無料 | 成約額の5% (最低55,000円) | Webメディア アプリ アカウント各種 Webサービス |
小規模から大規模まで!手数料無料で売却可能
在庫などの関係から売却価格が高くなってしまうEC・ネットショップの場合は手数料にも気をつけなければいけません。
「ラッコM&A」は売却手数料完全無料であるため、高い売却益が期待できます。
また成約数も業界No.1であり、Amazonセラーアカウントも事業譲渡として取引されているので、最初の掲載先としておすすめのサービスです。
売却手数料 | 購入手数料 | 取り扱い |
【成約額25万円以上の場合】 成約額の3%(最低手数料55,000円) 【成約額25万円未満の場合】 成約額の20%(最低手数料11,000円) | 成約額の3~10% 最低手数料55,000円 | Webメディア アプリ アカウント各種 Webサービス |
eBayアカウントの取引も活発!
珍しく「eBayアカウント」のみの絞り込みができることから、eBayで作ったネットショップを売る際には登録しておきたいサービスです。
また、アカウント自体の取引も活発で、ECサイトやネットショップではなく、アカウントを売却するのであれば、便利かと思われます。
なお、買取サービスも実施していますが、アカウントは買取対象外となっています。
売却手数料 | 購入手数料 | 取り扱い |
【仲介】成約額税抜の10%+消費税 【直接】成約額税抜の3%(税込) ※最低手数料:55,000円(税込) | 【仲介】成約額税抜の10%+消費税 【直接】成約額税抜の3%(税込) ※最低手数料:55,000円(税込) | Webメディア アプリ アカウント各種 Webサービス |
多種多様な掲載アリ!安心して利用できる老舗
「Sitestock」では「ショッピング」カテゴリによる絞り込み機能があり、ECサイトやネットショップが見つかりやすい構造となっています。
そしてサービス自体も老舗であることから、購入意欲の比較的高い買い手が集まりやすいとも考えられます。
ただ、仲介の場合は手数料が成約額の10%と高くなってしまうことから、なるべく直接での交渉で進めるようにしましょう。
運営がきつくなったら手放すのもアリ!好調なうちに売却しよう
ECサイトやネットショップなどの物販系はWebサイトで収益を上げることに比べると、「売れれば利益が出せる」と比較的簡単ではあるものの、その分仕入れや在庫管理など運営面で忙しくなりがちです。
途中で運営が辛くなって注力しなくなってしまう人もいますが、販売で培ってきた顧客データやノウハウなども踏まえると、放置してしまうのは非常にもったいないと考えられます。
運営していく中で、無事軌道には載ったものの、リソースが厳しいと感じるようであれば、そのタイミングで売却してしまうのもひとつの考え方でしょう。