サイト売買で儲かるポイントは利回り?他の投資より優れているポイントとは

作成したWebサイトを売却したり、誰かが運営しているサイトを購入したりと「サイト売買は儲かる」という声が一部であります。

しかし、ただWebサイトを売れば良い・買えば良いというわけではありません。

買うのであれば、購入したいサイトの状況を踏まえつつ、どれだけの利益が出るかを考えなければいけないという、いわば「投資」と同じです。

そして、売るのであれば、購入者が納得できるような、費用に見合うようなコンテンツや機能がなければいけません。
また、そもそも購入者がいなければ売却することもできませんので、相場をきちんと理解し、自身のサイトに値段をつける必要があります。

簡単ではないものの、サイト売買で儲かることは不可能ではなく、サイト運営の知識があるほど、有利になります。

本記事ではサイト売買が儲かるとされる理由を買い手・売り手側両方の立場から解説し、儲かるためにどうすれば良いのかについて、お伝えしていきます。

【買い手側】サイト売買が儲かるとされる理由

先にも述べた通り、買い手側にとってサイト売買は「投資」と同じように考えられています。

投資と言えば、株や不動産などの投資先が思い浮かぶかもしれませんが、投資で儲かるためには多額の初期費用が必要であるというようなイメージがあるでしょう。

また、投資成績が悪化したとしても、基本的には自身で何かしらのアクションを起こして収益を改善することはできず、せいぜい損が出ないように「損切り」するくらいしかありません。

「サイト売買」ではこのような一般的な投資に存在するリスクやデメリットを回避することが可能であり、それが儲かる理由とされています。

では、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

他の投資方法より利回りが良いとされている

投資を行う際に注目すべき「利回り」とは、投資した額(元本)に対してどれだけの利益が発生しているかを指します。
例えば、初期投資として50万円を投じて、1年間の間に合計5万円の利益が出た場合、この投資における年間利回りは「10%」ということになります。

最終的な利益に対するものであるため、価格が上下して生じた利益や金利による利益などを総合して「利回り」となります。

比較的堅実な資産運用とされる配当株や外貨預金、不動産投資辺りで5~9%の利率とされています。
また、「FX」や「株の信用取引」などは利回り自体は高く考えられるものの、その分大きく損をする可能性があるため、リスクも非常に大きいです。

対して、サイト売買を投資として考えると、高い利回りが期待できます。

例えばひとつのサイトを1,000万円で購入したとして、そのサイトで月々50万円の利益が出ていれば、年間で600万円の利益となり、年間利回りで考えると60%と破格の数値になります。

不動産投資のように初期費用はかかるものの、元本を回収するのにも短期間で済む可能性があり、その後安定して運用していければ、高い利回りを維持することができます。

少ない投資額で始めることができる

購入できるサイトの価格は数千万・数百万ほどの大規模サイトから、数万円で販売されているようなサイトもあります。
サイトの価格は主に利益の12か月~24か月(1年~2年)ほどで設定されますが、数万円で販売されているサイトの多くは、利益が極端に少ない・もしくは利益ゼロというサイトです。

このようなサイトを安値で仕入れ、運営中のサイトにコンテンツのみを移植してアクセス増加を図ったり、アフィリエイトサイトであれば、より報酬の高い案件に差し替えたりすることで利益を増やしたりすることが可能です。

そして、利益を増やすことができれば、そのサイト自体を再度売るときも購入時よりも高い価格で設定することができます。
買ったサイトを改善して、今度は自身が売り手となれば、最初に購入した分の費用を回収したうえで、さらに利益を得ることもできるでしょう。

以上のことから、購入してからの労力・改善するための知識が必要となるものの、それさえあれば少ない投資額から始めることができ、その後に利益を得る方法があるという点も、儲かるとされる理由のひとつです。

損が生まれても自分で改善できる

他の資産運用では「価格下落」や「保有株会社の倒産」などのリスクがあるのと同様、サイト売買では「検索順位下落による流入減」というリスクが生じる可能性があります。

検索順位が下落すると、サイトに訪れる人も少なくなるため、アフィリエイト広告による報酬やインターネット販売による売上も同様に減っていきます。

一般的な資産運用においては損をこれ以上広げないために、株を売却したり、不動産を安値で手放したりなどの「損切り」をすることになるでしょう。

しかし、サイト売買の場合、SEO(検索エンジン最適化)の知識が必要になるものの、自身の力で改善することが可能です。

順位下落の要因としては、主に「競合サイトが出てきたこと」か「検索エンジンのアルゴリズムアップデートによる順位見直し」、「ドメインが検索エンジンからのペナルティを受けたこと」の3種が、理由として考えられます。

ペナルティに関してはサイト全体を修正し、解除申請を行うことで復帰できる可能性があります。

そして、競合サイトの出現やアルゴリズムアップデートついては、より質の高いコンテンツを作成したり、サイトの内部構造を最適化することで対応できるでしょう。

サイト運営に何か支障が出てしまって、利益が減ることとなったとしても自ら対応することで収益を改善することができます。

【売り手側】サイト売買が儲かるとされる理由

買い手側からすれば「投資」ですが、売り手側からするとWebサイトは「商品」になります。
商品が良いほど売却できる可能性が高くなり、時には高値で売ることもできることもあるでしょう。

また、利益が出ていなければ売却できないということもありません。
高く売ることは難しいですが、コンテンツやサイトの機能に価値をつけてくれる買い手も存在します。

この場合、サイトの規模は関係なく、コンテンツや機能の質がどれだけ良いものかというのが重要なポイントです。

もちろん、すでに収益が十分出ているサイトであれば、売らないという選択肢もあります。
しかし、アフィリエイトなどの利益はサイトの流入に左右されるため、検索順位の下落やSNSからの流入減などのリスクが起こる前に、売却して確実な利益を得るという考え方もできます。

このように売り手側が儲かるとされる理由もいくつかあるため、次はこちらの内容を解説していきます。

サイト以外を売ることもできる

企業の場合は通販サイトやサービスサイト、個人の場合はアフィリエイトサイトなどが対象になると思いますが、基本的に売ることのできるサイトは「収益性のあるサイト」になります。

しかし、収益性が無いサイトを売って利益にすることもできなくはありません。

例えば、検索時に上位表示されるコンテンツがある場合、そのコンテンツの質は高いものであり、これから同じテーマのメディアを運営しようとする人や運営中のメディアを充実させたいと考えている人にとっては価値があると考えられます。

コンテンツを自筆する・もしくは外注するにしても、コンテンツの質は検索エンジンに評価されるまではほとんどわかりません。

それであれば、すでに結果が出ているコンテンツとして、サイト全体ではなくコンテンツのみを購入したいと考える買い手もいるかもしれないということです。

また、独自に開発した機能があるサイトであれば、その機能を売り渡すという形で、収益性の無いサイトを売却することもできる可能性があります。

ただし、高値で売ることはできないでしょう。
サイトの値段は先述した通り「収益の12か月~24か月」で算出されるため、収益がほぼ無いと値段をつけることはできません。

買い手にコンテンツのみ・機能のみで納得してもらえるような金額での売却となるため、大きな利益は見込めないことは理解しておきましょう。

費用をそこまでかけずに準備できる

Webサイトの構築でかかる費用としては「サーバー」と「ドメイン」の2つがあります。
サーバーには初期費用や契約期間の月額利用料金、ドメインには購入代や1年ごとの更新料がかかります。

特にサーバーの費用について、最初の契約時に期間分の料金を一括で支払う必要があります。
1年や3年などの契約で長く使うほど、月々のランニングコストは抑えられるのですが、最初に支払う額は単月で契約するよりも当然大きくなります。

また、ドメインについては、新規ドメインであれば数百円から購入可能ですが、「中古ドメイン」を利用しようとすると、さらにコストがかかります。
安い中古ドメインでも数千円から、高いものだと数万円~数十万円までの金額になります。

そのため、サイトを本格的に長期間運営して収益を出していこうとするならば、十分な準備金がなければ難しいでしょう。

ただ、売却することを前提にすると、そこまで費用をかける必要はありません。
サーバーの契約期間もサイトが軌道に乗るまでの期間とし、ドメインについても最安値の中古ドメインにすれば、費用は抑えることができます。

その間に収益が出れば良し・出なければコンテンツとして売却して、また別のサイトを作っていくという方法を取れば、少ない初期費用でも利益を作っていくことは可能です。

このような方法を取る際の注意点として、新規ドメインを用いることはやめておきましょう。

検索エンジンには、新規で取得されたドメインのコンテンツを最初に認識してから3〜6か月上位表示しない「エイジングフィルタ」という機能があるためです。

上位表示されないということはサイトへの流入もなく、収益が出ることもありません。

そして、コンテンツの質を売りにするにしても、検索順位が出ていないために評価することもできません。

中古ドメインであれば、エイジングフィルタを適用されることがなく、SEOでも有利になるため、せめて格安の中古ドメインを用いることをおすすめします。

中古ドメインに関する詳しい解説や購入する際の選び方、購入時におすすめのサービスについては下記ページで解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

サイト売買で儲かるためのコツとポイント

これまでサイト売買で儲かるとされる理由を買い手・売り手両方の立場から解説してきましたが、実際にどのようにすれば儲かるのでしょうか?
儲かるためのコツとして、いくつかチェックすべきポイントを解説していきます。

両方の立場から併せて考えられる内容になっていますので、必要な部分を理解しておきましょう。

利益が出やすいジャンルを選ぶ

買い手・売り手ともに重要な内容になりますが、まず、買い手の立場から考えてみましょう。

買い手側とすれば、利益が出やすいということは利回りが良くなる可能性が高くなることにつながります。

例えば、アクティブな登録者が多いWebサービスサイトや、季節による影響があまり無いVOD(ビデオオンデマンド)を中心とする、十分な収益のあるアフィリエイトサイトなどは良いサイトだと考えられます。

そして、売り手側にとっては、サイトの売りやすさにつながります。

サイトの運営を続けている限り、サーバー費用などのランニングコストがかかってくるため、早く売ってしまった方がコストも減って利益が大きくなります。
また、売却額を設定する場合でも相場が高くなるため、より高値で売ることができる可能性があります。

もし売却できなかったとしても、順位下落などの影響が無い限りは収益が発生するため、マイナスになることはないでしょう。

なお、金融や健康関係など「YMYL領域」とされるサイトは、アフィリエイトであれば報酬単価が高く、サービスにおいても多くの流入が期待できますが、検索エンジンのアルゴリズムアップデートによる影響を受けやすいジャンルでもあるため、避けた方が無難です。

買い手としてサイトを購入する場合・もしくは売り手としてサイトを売却する場合両方とも、なるべく低リスクで利益のあるジャンルを取り扱うサイトを選ぶことをおすすめします。

運営にコストのかかるサイトの購入は避ける

こちらは主に買い手側のコツになりますが、運営するにあたって、金銭的・時間的なコストのかかるサイトの購入は避けましょう。

例えば、大規模で独自機能の多いWebサービスであれば、システムに関して対応できるエンジニアやユーザーからの問い合わせ担当が必要になることが考えられます。
ECサイトも同様の状況になることに加え、商品の仕入れなどの作業も追加で発生する恐れがあります。

小規模であれば、自身ですべて対応できるかもしれませんが、その分時間と手間がかかります。
クラウドソーシングなどで外注することも可能ではあるものの、結局のところ運営に費用がかかり、利益が少なくなってしまいます。

安定した利益が得られるとしても、購入した後も費用が発生するようなサイト・サービスは利回りが悪くなることが考えられるため、儲かるという観点からは避けた方が良いと思われます。

サイト売買でおすすめのサービス

サイトを購入または売却するには「サイト売買サービス」と呼ばれるプラットフォームを利用することが基本です。

直接取引するという方法もありますが、支払関係ややり取りに手間や問題があることも多いため、プラットフォームを介しての取引の方が安全かつスムーズに進められます。

そのうえで「ラッコM&A」「A8 M&A」「サイトキャッチャー」の3つがおすすめのサービスとなります。

特に「ラッコM&A」は個人・企業ともに使いやすく、取引されているサイトの価格帯や種類も非常に豊富です。

また、「ラッコM&A」では売り手の手数料が、姉妹サービスで素早く取引できるサイト売買サービスの「ラッコマーケット」では買い手の手数料が無料というように、コストの面でもお得となっています。

「ラッコM&A」の使い方については、下記ページを見てみてください。

それでは、それぞれのサービスについて紹介していきます。

ラッコM&A・ラッコマーケット

「ラッコM&A」はサイト売買サービスの中でも掲載量がトップクラスであり、個人運営のブログから企業運営の大規模情報サイトなど、販売されているジャンル・種類が多岐に渡っています。

販売価格も数万円程度のものから数百、数千万円レベルのものまであり、サイト選びに困ることはないでしょう。

また「ラッコM&A」は売却手数料が無料であり、売り手側としては売却額がそのまま利益になるので、メリットが大きいです。

また、ページビュー数や実際の利益からサイトの販売額を自動で算出できる「自動査定機能」もあるため、購入する際も納得のいく金額で取引することができます。

サイトを安く購入したい場合は、姉妹サービスの「ラッコマーケット」を利用するのも良いでしょう。

こちらは逆に買い手側に手数料がかからず、また1万円~50万円までの価格をつけることが掲載条件となっているため、コンテンツ用の仕入れや安いサイトを自分で改善して利益を伸ばしていくといった目的にぴったりです。

そして、サイトを一から作る場合でも、コスパの良い「ラッコサーバー」とドメイン取得が簡単にできる「ラッコドメイン」があるため、ひとつのサービス内でサイト立ち上げから売買までを完結できるというのも特徴です。

この場合、サイト売買の取引もよりスムーズに行えるため、これからサイトを作るという人は、ひとまとめにした方が楽かもしれません。

売り手・買い手のどちらでも使いやすく、使い方によってそれぞれにちゃんとメリットがあるサービスとして、特におすすめとなります。

A8 M&A

アフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP)の「A8」が新たに展開したサービスで、販売されているサイトの値段が安いものが多いのが特徴です。

こちらも「ラッコM&A」と同様に売り手側に手数料が発生せず、相場が低めであるため、作ったサイトをひとまず売ってみるといったトライアル用としても利用できるでしょう。

ただ、買い手として利用する際は多少注意が必要です。
掲載されている内容で、利益に対して販売希望額が高く、相場に見合わないように見えるサイトが中にはあります。

そのため、サイト購入時は慎重に交渉する必要があると思いますので、少し時間がかかってしまう可能性があることは理解しておいてください。

サイトキャッチャー

サイト売買プラットフォームの老舗として有名なサービスが「サイトキャッチャー」です。

掲載サイトの販売額は比較的高めですが、長い運営で培ったノウハウによる確かな査定と信頼性があり、買い手として利用するのに最も適しています。

掲載内容にはページビューや月間売上の他、利回りなども載っているため、購入時に判断しやすい情報が網羅されているのが特徴です。

値段としては最安値で10万円ほどからあるのですが、安いものは詳細な情報が入力されていなかったりすることも多いため、注意してください。

基本的には、ある程度予算に余裕がある買い手が、完成しているサイトを運用して利益を出していくという目的のために使うのが良いサービスでしょう。

どのようにサイト売買で利益を出していくかを考えよう

基本ではありますが、儲かるためには利益をきちんと出していかなければいけません。
これまでの内容をまとめると、サイト売買の場合は次の3つが基本的な方法になります。

  1. 利益のあるサイトを購入して運用する
  2. 自身でサイトを作って売却する
  3. 買ったサイトを育てて、別の人に売る

この中で、サイト運営経験がある場合は売り手側として②や③の方法を、そうでない場合は買い手として①の方法などを取るのが良いでしょう。

また、サイト売買プラットフォームの選別も重要になります。
成約手数料といったコストの面は当然抑えるべきであり、また取引が活発ではないサービスでは、買い手としても良いサイトが見つからなかったり、売り手としても取引が成立しなかったりといったことが考えられます。

まず、利益を出していくためにどの方法を取るのが最善で、そのうえでどのプラットフォームを使うのかを考えていくようにしてください。

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